東京で建てた子育て世代の理想の家
成功談23坪の狭小地でも、工夫次第で快適な子育て環境を実現。SE構法で大空間を確保し、ZEH仕様で光熱費も大幅削減。
構造仕様
- 工法:
- SE構法(構造計算による耐震等級3認定)
- 基礎:
- ベタ基礎(基礎高450mm、立上り幅180mm)
- 柱・梁:
- 集成材(強度等級E120-F330)、金物接合
- 耐力壁:
- 構造用合板24mm+筋交い(壁倍率5.0相当)
断熱・気密性能
- 断熱材:
- 壁:高性能グラスウール16K 120mm+外張り断熱EPS 50mm天井:吹込みグラスウール 300mm基礎:押出法ポリスチレンフォーム3種 100mm
- 窓:
- 樹脂サッシ+Low-E複層ガラス(アルゴンガス入り)
- 性能値:
- UA値 0.34 W/㎡K(HEAT20 G2グレード)
C値 0.5 c㎡/㎡(全棟気密測定実施)
設備仕様
- 空調:
- 全館空調システム(顕熱交換型)
- 換気:
- 第一種換気(熱交換率90%)+PM2.5フィルター
- 給湯:
- エコキュート(460L、年間給湯保温効率3.8)
- 創エネ:
- 太陽光発電 6.5kW+蓄電池 7.4kWh
SE構法は木造でありながら鉄骨造のような大空間を実現できる工法です。 構造計算により柱・梁の最適配置を行い、耐力壁を最小限に抑えることで、 23坪という狭小地でも開放的なLDKを実現しています。
特筆すべきは断熱性能で、付加断熱により外皮性能を大幅に向上。 UA値0.34はHEAT20のG2グレードに相当し、東京の気候では最高レベルの快適性を実現。 全館空調との組み合わせで、家中どこでも温度差のない環境を実現しています。
家づくりのきっかけ
2人目の子供が生まれ、賃貸マンションが手狭に。子供たちがのびのびと育つ環境を作りたいと思い、家づくりを決意しました。 東京での土地探しは大変でしたが、駅徒歩8分の利便性の高い場所を見つけることができました。
直面した課題と解決策
課題1:23坪の狭小地での空間確保
一般的な在来工法では、耐力壁が多く必要で、間取りの自由度が制限される。
→ 解決策:SE構法の採用
構造計算により必要最小限の耐力壁で耐震等級3を確保。1階のLDKは柱1本のみの大空間を実現。 ビルトインガレージも可能になり、限られた敷地を最大限活用。
課題2:子供の足音問題
3階建てのため、階下への音の伝わりが心配。特に子供部屋からリビングへの音。
→ 解決策:防音対策の徹底
2階床に制振マット+遮音シートを施工。床下地を二重にして、足音を大幅に軽減。 さらに天井裏にグラスウールを充填し、音の伝わりを最小限に。
課題3:光熱費の削減
子育て世帯で在宅時間が長く、光熱費が家計を圧迫する懸念。
→ 解決策:ZEH仕様の採用
高断熱・高気密に加え、太陽光発電と蓄電池でエネルギーの自給自足を目指す。 結果、年間光熱費は約20万円から実質0円に。売電収入も月1万円程度。
特に工夫したポイント
- スキップフロアの活用:中2階に書斎スペースを設け、限られた面積で+αの空間を創出
- 収納の最適化:階段下、床下、小屋裏など、デッドスペースを徹底活用
- 将来の可変性:子供部屋は将来2部屋に分割可能な設計。配管も考慮済み
年間電気代
182,400円
全館空調+オール電化
年間売電収入
186,000円
太陽光6.5kW
賃貸時代は月2万円の光熱費だったので、年間24万円以上の削減に成功!
採光・通風
南面の大開口と吹き抜けで、日中は照明不要。風通しも良く、春秋はエアコン不要の日が多い。
防音性能
子供が走り回っても1階にはほとんど聞こえない。外の音もほぼ遮断され、都心でも静か。
温熱環境
全館空調で家中どこでも快適。真冬でも裸足で過ごせ、ヒートショックの心配もない。
子育て環境
段差が少なく安全。空気がきれいで子供の体調も良好。光熱費削減分を教育費に回せるのも◎
1. 構造は妥協しない
狭小地こそ構造の選択が重要。SE構法は初期費用が高いが、空間の自由度を考えれば価値あり。 必ず構造計算をしてもらい、耐震等級3を確保すること。
2. 断熱・気密は最高レベルを
光熱費削減だけでなく、快適性が全く違う。C値は必ず測定してもらい、0.5以下を目指す。 UA値は最低でも0.46以下(ZEH基準)、できれば0.34以下を。
3. 将来の変化を想定
子供の成長、在宅勤務、親の同居など、ライフスタイルの変化に対応できる設計を。 可変性のある間取り、配管・配線の余裕は必須。
4. プロに相談する価値
設計事務所や構造設計事務所への相談料は決して無駄ではない。 特に狭小地では、プロのアイデアで驚くほど快適な家が実現する。