最終更新日: 2025年01月14日

東京で建てた子育て世代の理想の家

成功談
子育てZEH狭小地3階建て

23坪の狭小地でも、工夫次第で快適な子育て環境を実現。SE構法で大空間を確保し、ZEH仕様で光熱費も大幅削減。

基本情報
場所東京都世田谷区
家族構成30代夫婦+子供2人(5歳・2歳)
土地・建物23坪・延床38坪
総費用5,500万円
工期1年2ヶ月
施工会社大手ハウスメーカーA社
詳細な技術仕様(プロ向け)

構造仕様

工法:
SE構法(構造計算による耐震等級3認定)
基礎:
ベタ基礎(基礎高450mm、立上り幅180mm)
柱・梁:
集成材(強度等級E120-F330)、金物接合
耐力壁:
構造用合板24mm+筋交い(壁倍率5.0相当)

断熱・気密性能

断熱材:
壁:高性能グラスウール16K 120mm+外張り断熱EPS 50mm
天井:吹込みグラスウール 300mm
基礎:押出法ポリスチレンフォーム3種 100mm
窓:
樹脂サッシ+Low-E複層ガラス(アルゴンガス入り)
性能値:
UA値 0.34 W/㎡K(HEAT20 G2グレード)
C値 0.5 c㎡/㎡(全棟気密測定実施)

設備仕様

空調:
全館空調システム(顕熱交換型)
換気:
第一種換気(熱交換率90%)+PM2.5フィルター
給湯:
エコキュート(460L、年間給湯保温効率3.8)
創エネ:
太陽光発電 6.5kW+蓄電池 7.4kWh
家づくりストーリー

家づくりのきっかけ

2人目の子供が生まれ、賃貸マンションが手狭に。子供たちがのびのびと育つ環境を作りたいと思い、家づくりを決意しました。 東京での土地探しは大変でしたが、駅徒歩8分の利便性の高い場所を見つけることができました。

直面した課題と解決策

課題1:23坪の狭小地での空間確保

一般的な在来工法では、耐力壁が多く必要で、間取りの自由度が制限される。

→ 解決策:SE構法の採用

構造計算により必要最小限の耐力壁で耐震等級3を確保。1階のLDKは柱1本のみの大空間を実現。 ビルトインガレージも可能になり、限られた敷地を最大限活用。

課題2:子供の足音問題

3階建てのため、階下への音の伝わりが心配。特に子供部屋からリビングへの音。

→ 解決策:防音対策の徹底

2階床に制振マット+遮音シートを施工。床下地を二重にして、足音を大幅に軽減。 さらに天井裏にグラスウールを充填し、音の伝わりを最小限に。

課題3:光熱費の削減

子育て世帯で在宅時間が長く、光熱費が家計を圧迫する懸念。

→ 解決策:ZEH仕様の採用

高断熱・高気密に加え、太陽光発電と蓄電池でエネルギーの自給自足を目指す。 結果、年間光熱費は約20万円から実質0円に。売電収入も月1万円程度。

特に工夫したポイント

  • スキップフロアの活用:中2階に書斎スペースを設け、限られた面積で+αの空間を創出
  • 収納の最適化:階段下、床下、小屋裏など、デッドスペースを徹底活用
  • 将来の可変性:子供部屋は将来2部屋に分割可能な設計。配管も考慮済み
実際の光熱費データ(1年間)

年間電気代

182,400円

全館空調+オール電化

年間売電収入

186,000円

太陽光6.5kW

1年住んでみての感想

採光・通風

南面の大開口と吹き抜けで、日中は照明不要。風通しも良く、春秋はエアコン不要の日が多い。

防音性能

子供が走り回っても1階にはほとんど聞こえない。外の音もほぼ遮断され、都心でも静か。

温熱環境

全館空調で家中どこでも快適。真冬でも裸足で過ごせ、ヒートショックの心配もない。

子育て環境

段差が少なく安全。空気がきれいで子供の体調も良好。光熱費削減分を教育費に回せるのも◎

これから建てる方へのアドバイス

1. 構造は妥協しない

狭小地こそ構造の選択が重要。SE構法は初期費用が高いが、空間の自由度を考えれば価値あり。 必ず構造計算をしてもらい、耐震等級3を確保すること。

2. 断熱・気密は最高レベルを

光熱費削減だけでなく、快適性が全く違う。C値は必ず測定してもらい、0.5以下を目指す。 UA値は最低でも0.46以下(ZEH基準)、できれば0.34以下を。

3. 将来の変化を想定

子供の成長、在宅勤務、親の同居など、ライフスタイルの変化に対応できる設計を。 可変性のある間取り、配管・配線の余裕は必須。

4. プロに相談する価値

設計事務所や構造設計事務所への相談料は決して無駄ではない。 特に狭小地では、プロのアイデアで驚くほど快適な家が実現する。