初めての家づくりガイド

注文住宅を建てるのが初めての方へ。

基本的な流れと必要な準備を、分かりやすくご案内します。

注文住宅とは?

建築会社と相談しながら、間取りや設備を自由に決められる住宅のこと。 建売住宅と違い、土地の購入から始めることが多いです。

まず知っておきたい3つのこと

期間の目安

土地探しから完成まで
約1.5〜2年

  • • 土地探し: 3〜6ヶ月
  • • 設計・契約: 3〜6ヶ月
  • • 建築工事: 6〜8ヶ月
予算の目安

年収の
5〜7倍程度

  • • 頭金: 10〜20%
  • • 諸費用: 5〜10%
  • • 予備費: 5%程度
必要な準備

早めに準備すべき
3つの書類

  • • 源泉徴収票
    年収を証明する書類
  • • 住民票
    現住所を証明する書類
  • • 印鑑証明書
    契約時に必要な実印の証明

家づくりの基本的な流れ

1
情報収集と予算決め

まずは基本的な知識を身につけ、無理のない予算を決めましょう。

このステップですること:

  • 住宅ローンシミュレーションで借入可能額を確認
  • 利用できる補助金・優遇制度をチェック
  • 家族で理想の住まいについて話し合う
2
土地探しと建築会社選び

条件に合う土地を探しながら、信頼できる建築パートナーを選びます。

このステップですること:

  • 希望エリアの土地相場を調査
  • 住宅展示場で3社以上を比較検討
  • 各社から概算見積もりを取得
3
設計・契約・着工

詳細な設計を詰めて、契約を結び、いよいよ着工です。

このステップですること:

  • 間取りや仕様の詳細を決定
  • 住宅ローンの本審査を申請
  • 工事の進捗を定期的に確認

今すぐ始められる3つのこと

予算シミュレーション
年収から借入可能額を計算

まずは現実的な予算を把握することから始めましょう。

補助金診断
利用できる制度をチェック

平均300万円以上お得になる可能性があります。

基礎知識を学ぶ
家づくりの基本を理解

専門用語や流れを分かりやすく解説します。

先輩たちの失敗例と成功例

実際に家を建てた方々の体験談から学ぶ、避けたい失敗と参考にしたい成功のポイント

失敗を防ぐ5つのチェックポイント
1

予算は「総額の90%」で計画する

10%は予備費として確保。追加工事や想定外の出費に対応

2

間取りは「10年後の生活」を想定

子供の成長、親の介護、在宅勤務など将来の変化を考慮

3

土地は「朝・昼・夜・雨の日」に確認

時間帯や天候による環境変化を実際に体験

4

契約書は「専門家」にチェック依頼

建築士や弁護士など第三者の目で確認してもらう

5

メンテナンス費用を「年間30万円」想定

10年後の外壁塗装、設備交換などの積立計画を立てる

😢 失敗例から学ぶ

ケース1: 予算オーバーで苦労

「営業さんに勧められるまま、オプションを追加。気づいたら予算を500万円もオーバー。 月々の返済が厳しくて、旅行にも行けません...」(30代・会社員)

教訓:

予算の上限を明確にし、オプションは優先順位をつけて検討する

ケース2: 土地選びの後悔

「安さに惹かれて郊外の土地を購入。でも、子供の通学が大変で、 妻も車の運転ができないので買い物が不便に...」(40代・自営業)

教訓:

価格だけでなく、家族のライフスタイルを考慮した立地選びが重要

ケース3: 間取りの失敗

「リビングを広くしすぎて、収納スペースが不足。 結局、物があふれて広いリビングも狭く感じます」(30代・主婦)

教訓:

生活動線と収納計画を具体的にシミュレーションする

😊 成功例から学ぶ

ケース1: 計画的な予算管理

「最初に総予算の90%で計画し、10%を予備費に。 おかげで追加工事が発生しても慌てずに済みました」(40代・公務員)

成功ポイント:

予算に余裕を持たせることで、想定外の出費にも対応可能

ケース2: 複数社比較の効果

「5社から見積もりを取って比較。同じ仕様で300万円の差があり、 交渉の結果、理想の家を予算内で実現できました」(30代・IT企業)

成功ポイント:

複数社の比較により、適正価格を把握し交渉力もアップ

ケース3: 将来を見据えた設計

「子供部屋は将来仕切れる設計に。バリアフリーも考慮。 10年経った今、その選択が正解だったと実感しています」(50代・医師)

成功ポイント:

ライフステージの変化を想定した柔軟な設計が長期的な満足度に

実際の見積書の見方

ハウスメーカーから提示される見積書の実例を基に、チェックポイントを解説します

見積書サンプル(35坪・2階建て)
※実際の見積書を基に作成した参考例です
項目金額(税込)注意点
【建物本体工事費】2,200万円
基礎工事180万円地盤改良が必要な場合は別途80-150万円
構造躯体工事650万円木造在来工法の場合
外装工事320万円外壁材のグレードで大きく変動
内装工事450万円クロス・フローリング含む
設備工事(キッチン・バス等)400万円標準仕様からの変更で+100万円以上も
電気・給排水工事200万円オール電化の場合は+30万円程度
【付帯工事費】350万円見落としがちな項目
外構工事150万円別途業者の方が安い場合も
照明器具50万円施主支給で費用削減可能
カーテン・ブラインド40万円窓の数により変動
エアコン(4台)60万円家電量販店の方が安い場合多
その他50万円TV配線、網戸など
【諸費用】200万円
設計料80万円建物価格の3-5%が相場
建築確認申請費用30万円必須費用
地盤調査費用10万円調査結果により改良工事が必要
火災保険(10年)30万円建物構造により変動
登記費用20万円司法書士費用含む
その他手数料30万円水道加入金など
合計2,750万円
見積書チェックリスト

予算別の具体的なプラン例

年収と予算に応じた現実的なプランをご紹介します

予算2,000万円プラン
年収400万円〜
コンパクトだけど機能的な家

基本仕様

  • 延床面積:28〜30坪(93〜99㎡)
  • 間取り:3LDK(コンパクト設計)
  • 構造:木造在来工法

工夫ポイント

  • • 総2階建てで建築コストを削減
  • • 水回りを集約して配管コスト削減
  • • 標準仕様を活用(カスタマイズ最小限)
  • • DIYで対応できる部分は施主施工

月々の返済目安:約5.5万円(変動金利0.5%、35年返済)

予算2,500万円プラン
年収500万円〜
バランスの取れた標準的な家

基本仕様

  • 延床面積:32〜35坪(106〜116㎡)
  • 間取り:4LDK(標準設計)
  • 構造:木造軸組工法or2×4工法

アップグレード項目

  • • キッチンを対面式にグレードアップ
  • • 断熱性能を高断熱仕様に
  • • 外壁をメンテナンスフリー素材に
  • • 太陽光発電(3kW程度)を設置

月々の返済目安:約6.9万円(変動金利0.5%、35年返済)

予算3,000万円プラン
年収600万円〜
こだわりを実現できる充実の家

基本仕様

  • 延床面積:35〜40坪(116〜132㎡)
  • 間取り:4LDK+書斎orシューズクローク
  • 構造:高性能住宅仕様

こだわり仕様

  • • 無垢フローリング・自然素材使用
  • • 全館空調システム導入
  • • デザイン性の高い外観・内装
  • • 造作家具・収納の充実
  • • ZEH(ゼロエネルギーハウス)対応

月々の返済目安:約8.3万円(変動金利0.5%、35年返済)

予算3,500万円以上プラン
年収700万円〜
理想を追求したプレミアムな家

基本仕様

  • 延床面積:40坪以上(132㎡〜)
  • 間取り:5LDK以上or平屋建て
  • 構造:鉄骨造or高級木造

プレミアム仕様

  • • 完全自由設計・建築家とのコラボ
  • • 高級設備・輸入建材使用
  • • ホームシアター・防音室
  • • ビルトインガレージ
  • • スマートホーム完全対応

月々の返済目安:約9.7万円〜(変動金利0.5%、35年返済)

初心者からよくある質問

何から始めれば良いですか?

まずは予算の把握から始めることをおすすめします。 年収や現在の支出から、無理のない返済額を計算し、 それを基に総予算を決めていきます。 当サイトの住宅ローン計算ツールをぜひご活用ください。

頭金はどのくらい必要ですか?

一般的には物件価格の10〜20%が理想とされています。 ただし、最近は頭金0円でも購入可能な場合があります。 頭金が多いほど月々の返済額は減りますが、 手元資金も大切なので、バランスを考えて決めましょう。

建売住宅と注文住宅、どちらが良いですか?

それぞれにメリットがあります。 建売住宅は価格が明確で入居までが早い一方、 注文住宅は理想の間取りやデザインを実現できます。 予算、時間、こだわりのバランスで選ぶことが大切です。

準備ができたら、次のステップへ

基本を理解したら、具体的な行動に移しましょう