STEP 0: 注文住宅の基礎知識
注文住宅を建てる前に知っておくべき基本的な知識をまとめました。
注文住宅とは
注文住宅とは、お客様の要望に合わせて一から設計・建築する住宅のことです。建売住宅や分譲住宅とは異なり、間取り、外観、設備など、住宅のすべてを自由に決めることができます。
建売住宅との詳細比較
比較項目 | 注文住宅 | 建売住宅 |
---|---|---|
設計の自由度 | ★★★★★ 完全自由設計 | ★☆☆☆☆ 既に完成済み |
価格帯 | 3,000万円〜 坪単価70万円〜 | 2,000万円〜 坪単価50万円〜 |
入居までの期間 | 12〜18ヶ月 土地あり:8〜12ヶ月 | 1〜3ヶ月 即入居も可能 |
品質確認 | ★★★★★ 建築過程を全て確認可 | ★★☆☆☆ 完成物件のみ確認 |
土地選び | 自由に選択可能 | 建物と土地はセット |
資産価値 | ★★★★☆ オリジナル性が評価 | ★★★☆☆ 一般的な評価 |
追加費用リスク | あり 変更・追加で増額可能性 | なし 表示価格で確定 |
住宅ローン | つなぎ融資が必要 | 通常の住宅ローンのみ |
💡 選択のポイント
注文住宅がおすすめの方
- • こだわりの間取りや設備を実現したい
- • 家族のライフスタイルに合わせた設計をしたい
- • 建築過程を楽しみたい
- • 時間的余裕がある(賃貸契約等)
- • 予算に余裕がある
建売住宅がおすすめの方
- • すぐに入居したい
- • 実物を見て購入を決めたい
- • 価格を抑えたい
- • 手続きを簡単に済ませたい
- • 標準的な間取りで満足できる
注文住宅のメリット・デメリット
メリット
- 理想の間取りを実現: 家族構成やライフスタイルに合わせた間取り設計
- こだわりの設備や素材: キッチン、バスルーム、外壁材など自由に選択
- 建築過程を確認: 工事の進捗や品質を直接確認できる
- 資産価値の向上: オリジナル性により資産価値が高くなる可能性
デメリット
- 時間がかかる: 打ち合わせから完成まで1年半〜2年
- 費用が高くなりがち: カスタマイズにより予算オーバーのリスク
- 決めることが多い: 設備、色、素材など数千の選択が必要
- 完成イメージが困難: 図面だけでは実際の仕上がりが分からない
注文住宅の種類
1. ハウスメーカー
- 特徴: 全国展開の大手企業、規格化された商品
- 費用相場: 70〜120万円/坪
- メリット: 品質の安定性、アフターサービスの充実
- デメリット: 設計の自由度に限界
2. 工務店
- 特徴: 地域密着型、地元の気候風土に精通
- 費用相場: 50〜80万円/坪
- メリット: 地域に根ざしたサービス、細かな要望への対応
- デメリット: 会社によって技術力にばらつき
3. 設計事務所
- 特徴: 建築家による完全オーダーメイド設計
- 費用相場: 80〜150万円以上/坪
- メリット: 唯一無二のデザイン、建築家のセンス
- デメリット: 費用が高額、実用性よりデザイン重視
構造・工法の種類
木造軸組工法(在来工法)
- 日本の伝統的な工法
- 間取りの自由度が高い
- 増改築が容易
2×4工法(枠組壁工法)
- 北米由来の工法
- 耐震性・断熱性に優れる
- 工期が短い
鉄骨造
- 大空間の確保が可能
- 耐久性が高い
- 3階建て以上に適している
RC造(鉄筋コンクリート造)
- 最も堅牢な構造
- 防音性・耐火性に優れる
- 費用が高額
住宅性能で重視すべきポイント
耐震性
- 耐震等級1: 建築基準法レベル(震度6強〜7で倒壊しない)
- 耐震等級2: 等級1の1.25倍の強度(長期優良住宅の基準)
- 耐震等級3: 等級1の1.5倍の強度(消防署・警察署レベル)
断熱性・気密性
- 断熱性能: UA値(外皮平均熱貫流率)で表示
- 気密性能: C値(相当隙間面積)で表示
- 省エネ基準: 2025年4月1日より義務化された基準
費用相場(全国平均)
工務店:50〜80万円/坪
- ローコスト住宅: 40〜60万円/坪
- 標準的な仕様: 60〜80万円/坪