資金計画
2024/12/15
6分で読める

住宅ローン完全ガイド:金利タイプと選び方

変動金利、固定金利、フラット35...あなたに最適な住宅ローンの選び方を徹底解説

おうちハカセ編集部
住宅ローン専門チーム。ファイナンシャルプランナー(CFP®)・住宅ローンアドバイザー監修。金融機関での実務経験を持つ専門家が、2,000件以上の住宅ローン相談実績を基に解説。

住宅購入において、多くの方が利用する住宅ローン。金利タイプの選択は、返済総額に大きく影響する重要な決断です。本記事では、各金利タイプの特徴と選び方を詳しく解説します。

住宅ローンの基礎知識

住宅ローンとは

住宅の購入や建築のために金融機関から借り入れる長期ローンです。一般的に最長35年の返済期間が設定できます。

重要な用語

  • 元金:借り入れた金額
  • 利息:借入に対する手数料
  • 返済額:元金+利息
  • 金利:借入額に対する利息の割合

金利タイプの種類と特徴

1. 変動金利型

特徴

  • 市場金利に連動して変動
  • 半年ごとに金利見直し
  • 返済額は5年ごとに見直し

メリット

  • 初期金利が最も低い(0.3~0.5%程度)
  • 金利下降局面では恩恵大
  • 繰上返済手数料が無料の場合が多い

デメリット

  • 金利上昇リスクがある
  • 返済計画が立てにくい
  • 125%ルールによる未払利息リスク

こんな人におすすめ

  • 収入に余裕がある
  • 金利動向を注視できる
  • 繰上返済を積極的に行う予定

2. 固定金利期間選択型

特徴

  • 一定期間(2年、3年、5年、10年等)金利固定
  • 期間終了後は変動金利or再度固定を選択

メリット

  • 一定期間は返済額が確定
  • 変動金利より金利上昇リスクが低い
  • ライフプランに合わせて期間選択可能

デメリット

  • 変動金利より初期金利が高い
  • 固定期間中は金利タイプ変更不可
  • 期間終了時の金利が不透明

こんな人におすすめ

  • 子育て期間中など、一定期間安定させたい
  • 将来収入増が見込める
  • 中期的な計画を立てたい

3. 全期間固定金利型

特徴

  • 借入時から完済まで金利が一定
  • 代表的なものに「フラット35」

メリット

  • 返済計画が立てやすい
  • 金利上昇リスクゼロ
  • 安心感が大きい

デメリット

  • 初期金利が最も高い(1.5~2.0%程度)
  • 金利下降時も恩恵なし
  • 繰上返済手数料がかかる場合も

こんな人におすすめ

  • 安定を最重視する
  • 金利上昇を懸念している
  • 返済計画を確定させたい

2025年の金利動向と選び方

現在の金利水準(2025年1月時点)

  • 変動金利:0.3~0.5%
  • 10年固定:1.0~1.5%
  • フラット35:1.8~2.2%

金利選択のポイント

1. 借入額と年収のバランス

  • 年収倍率5倍以下:変動金利も選択肢
  • 年収倍率5~7倍:固定期間選択型を検討
  • 年収倍率7倍以上:全期間固定を推奨

2. 年齢と返済期間

  • 20~30代:変動金利でスタートし、繰上返済
  • 30~40代:10年固定などバランス型
  • 40代以降:全期間固定で安定重視

3. リスク許容度

  • 高:変動金利
  • 中:固定期間選択型
  • 低:全期間固定

シミュレーション例

借入額3,000万円、35年返済の場合

変動金利(0.5%)

  • 月々返済額:77,875円
  • 総返済額:32,707,500円
  • 利息総額:2,707,500円

10年固定(1.2%)

  • 月々返済額:87,510円
  • 総返済額:36,754,200円
  • 利息総額:6,754,200円

フラット35(1.8%)

  • 月々返済額:95,835円
  • 総返済額:40,250,700円
  • 利息総額:10,250,700円

※金利が変動しない前提での計算

住宅ローン選びの手順

1. 事前審査

  • 複数の金融機関で比較
  • 必要書類:源泉徴収票、身分証明書等
  • 審査期間:1週間程度

2. 金利タイプの決定

  • ライフプランの作成
  • リスク許容度の確認
  • 専門家への相談

3. 本審査・契約

  • 物件の売買契約後に申込
  • 必要書類:住民票、印鑑証明書等
  • 審査期間:2~3週間

4. 融資実行

  • 物件引渡しと同時
  • 抵当権設定登記
  • 返済開始

注意すべきポイント

1. 諸費用

  • 保証料:借入額の2%程度
  • 事務手数料:3~5万円または借入額の2.2%
  • 印紙税:2万円(借入額1,000万円超5,000万円以下)

2. 団体信用生命保険

  • 加入が融資条件の場合が多い
  • 保険料は金利に含まれることが一般的
  • 疾病保障特約の検討も重要

3. 繰上返済

  • 手数料の有無を確認
  • 期間短縮型と返済額軽減型
  • ネットバンキングでの手続き可否

まとめ

住宅ローンの金利タイプ選択は、単に金利の高低だけでなく、ライフプラン、リスク許容度、将来の収入見込みなど、総合的に判断する必要があります。

迷った場合は、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談することをおすすめします。人生最大の買い物である住宅購入。後悔のない選択をするために、じっくりと検討しましょう。

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② 情報収集する

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③ 家族で話し合う

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2件のコメント
家づくり初心者3日前

とても参考になりました!特に予算の部分が具体的でわかりやすかったです。

経験者2日前

私も同じように感じました。実際に家を建てる時に役立ちました!

二世帯住宅検討中1週間前

二世帯住宅についてもっと詳しく知りたいです。別の記事はありますか?

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