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2024/12/12
7分で読める

失敗しない間取りのコツ:動線と収納計画

住みやすい家づくりの鍵は間取りにあり。家事動線、生活動線、収納計画のポイントを解説

おうちハカセ編集部
間取り・収納計画の専門チーム。一級建築士・インテリアコーディネーター監修。1,000件以上の間取り設計実績を持つプロが、失敗しない家づくりのコツを伝授。

間取りは住み心地を大きく左右する重要な要素です。本記事では、後悔しない間取りづくりのために、動線設計と収納計画のポイントを詳しく解説します。

間取りづくりの基本的な考え方

優先順位を明確に

  1. 家族構成とライフスタイル
  2. 将来の変化への対応
  3. 敷地条件と周辺環境
  4. 予算との兼ね合い

失敗しやすいポイント

  • 部屋数にこだわりすぎる
  • 収納を後回しにする
  • 動線を考慮しない
  • 採光・通風を軽視する

効率的な動線設計

1. 家事動線

キッチンを中心とした動線

  • キッチン→ダイニング→リビングの配置
  • キッチン→洗面所→浴室の近接配置
  • パントリーや勝手口の位置

洗濯動線の最適化

  1. 洗濯機→物干し場→収納の一直線配置
  2. 室内干しスペースの確保
  3. ファミリークローゼットの検討

理想的な配置例

[洗面所]━━[キッチン]━━[ダイニング]
    ┃          ┃
[浴室]    [パントリー]

2. 生活動線

朝の身支度動線

  • 寝室→洗面所→キッチンのスムーズな流れ
  • 混雑を避ける洗面所の広さ確保
  • 2ボウル洗面台の検討

帰宅動線

  1. 玄関→手洗い場の設置
  2. 土間収納でアウトドア用品管理
  3. シューズクロークの活用

プライベート動線

  • リビングを通らずに個室へ
  • 音の問題を考慮した配置
  • 来客時のプライバシー確保

3. 来客動線

おもてなし動線

  • 玄関→リビングの直接アクセス
  • トイレの位置(玄関近くに配置)
  • 和室や客間の独立性

収納計画の極意

1. 適材適所の収納

玄関収納

  • 靴:家族人数×10足分のスペース
  • コート掛け:幅60cm×人数分
  • 傘立て、印鑑、宅配ボックス置き場

キッチン収納

  • パントリー:1~2畳程度
  • 食器棚:奥行き45cm以上
  • ゴミ箱スペース:分別数に応じて

リビング収納

  • 掃除用具入れ
  • 子供のおもちゃ収納
  • 書類・文房具収納

2. 収納量の目安

収納率の理想

  • 戸建住宅:床面積の12~15%
  • 4人家族(延床30坪):4.5~5.5坪

部屋別収納量

部屋収納量の目安
主寝室クローゼット幅180cm以上
子供部屋クローゼット幅90cm以上
和室押入れ1間分
洗面所リネン庫30cm幅

3. 将来を見据えた収納

可変性のある収納

  • 可動棚の活用
  • 間仕切り収納
  • 床下・小屋裏収納

ライフステージ別収納

  1. 新婚期:最小限でOK
  2. 子育て期:おもちゃ、学用品収納重視
  3. 成長期:個人の荷物増加に対応
  4. 老後期:使いやすい高さに集約

間取りの成功事例

Case 1:共働き夫婦の時短動線

2階建て30坪
1階:LDK+水回り+ファミリークローゼット
2階:寝室+子供部屋+書斎

ポイント:
- 1階完結型の家事動線
- 洗濯物を2階に運ばない設計
- リビング横の畳スペース

Case 2:三世代同居の程よい距離感

2階建て40坪
1階:親世帯LDK+寝室+水回り
2階:子世帯LDK+寝室+水回り

ポイント:
- 玄関は共有、生活空間は分離
- 各階に水回り完備
- 中庭で緩やかにつながる

間取りチェックリスト

動線チェック

  • □ 玄関からLDKへの動線は短いか
  • □ キッチンから洗面所は近いか
  • □ 洗濯機から干し場までの距離
  • □ トイレは各階にあるか
  • □ 来客動線とプライベート動線の分離

収納チェック

  • □ 各部屋に適切な収納があるか
  • □ 季節用品の収納場所
  • □ 掃除用具の定位置
  • □ 将来の荷物増加への対応
  • □ 出し入れしやすい高さか

快適性チェック

  • □ 各部屋の採光は十分か
  • □ 風通しは確保されているか
  • □ プライバシーは守られるか
  • □ 音の問題はないか
  • □ 将来のリフォーム対応

プロからのアドバイス

1. 図面だけで判断しない

  • 完成予想図の確認
  • 実際のモデルハウス見学
  • 同規模の建築事例見学

2. 生活をシミュレーション

  • 朝起きてから寝るまでの動き
  • 休日の過ごし方
  • 来客時の対応

3. 収納は多めに計画

  • 物は必ず増える
  • 見せる収納と隠す収納のバランス
  • メンテナンス用品の置き場所

まとめ

間取りは一度決めると変更が難しい要素です。動線と収納を十分に検討し、10年後、20年後も快適に暮らせる家づくりを目指しましょう。

家族でじっくり話し合い、プロのアドバイスも参考にしながら、理想の間取りを実現してください。住み始めてから「こうすればよかった」と後悔しないよう、時間をかけて検討することが大切です。

この記事を読んだ後の次のステップ

もっと学ぶ
基礎知識を深める
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家づくりを検討している方は、まず以下の3つから始めてみましょう

① 資金計画を立てる

月々の返済可能額から逆算して予算を決める

② 情報収集する

住宅展示場の見学や資料請求から始める

③ 家族で話し合う

理想の暮らしや優先順位を共有する

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2件のコメント
家づくり初心者3日前

とても参考になりました!特に予算の部分が具体的でわかりやすかったです。

経験者2日前

私も同じように感じました。実際に家を建てる時に役立ちました!

二世帯住宅検討中1週間前

二世帯住宅についてもっと詳しく知りたいです。別の記事はありますか?

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