資金計画ガイド

夢のマイホームを叶える
賢いお金の使い方

「35年ローンって長すぎる?」「頭金はいくら必要?」そんな不安を一緒に解決し、無理のない資金計画を立てましょう。

資金計画の相談
相談者
正直、35年もローンを払い続けるって想像できなくて...今の家賃と同じくらいで建てられますか?
ハカセ
その気持ち、とてもよくわかります!実は月々8万円の家賃を35年払うと3,360万円。それなら資産として残る家を建てる方が賢明かもしれませんね。
相談者
でも、もし病気になったり、会社を辞めることになったら...返済できなくなるのが怖いです。
ハカセ
素晴らしい視点です!団体信用生命保険があれば、万が一の時はローンがゼロに。さらに「がん団信」なら、がんと診断されただけで残債の50%が免除されます。備えがあれば、安心して夢を追えますよ。

初めての方へ:住宅購入のお金の基礎知識

頭金

物件価格の20%が理想。3,000万円の家なら600万円。頭金0円でも購入可能だが、金利0.1%上昇で総支払額が180万円増加。貯金300万円なら半分を頭金に。

住宅ローン

年収の7倍まで借入可能。年収500万円なら3,500万円が上限。変動金利0.4%なら月8.9万円、固定金利1.5%なら月10.7万円の返済(3,000万円借入時)。

諸費用

物件価格の5〜10%が必要。内訳:登記費用30万円、ローン手数料66万円、火災保険20万円、引越し15万円など。3,000万円の家なら最低150万円は準備。

重要:家の価格だけでなく、諸費用も含めた総額で予算を考えましょう。 例:3000万円の家なら、諸費用込みで3150〜3300万円必要です。

住宅取得にかかる費用の内訳

建物だけでなく、土地や諸費用も含めた総額を把握しましょう

建築工事費
70-75%(全国平均2,614万円)

ケーキでいえばスポンジ部分。家の骨組みから仕上げまで、職人さんの汗の結晶

含まれる費用

  • 本体工事費(構造・内外装・設備)
  • 付帯工事費(基礎・外構・解体)
  • 別途工事費(設計・地盤改良・登記)
土地取得費
20-25%(全国平均958万円)

家を建てる舞台。駅チカの一等地は高級レストランの席、郊外は広々とした公園のベンチ

含まれる費用

  • 土地代金
  • 仲介手数料
  • 登記費用
  • 不動産取得税
諸費用
5-10%(200万円〜400万円)

見えない出費の山。まるで結婚式の二次会会費のように、気づけば財布が薄くなる

含まれる費用

  • 住宅ローン諸費用
  • 火災保険・地震保険
  • 引っ越し費用
  • 家具・家電購入費
予算計画のコツ
  • 1. 総予算の10%は予備費として確保
    地盤改良や追加工事など、予想外の出費に備えましょう。
  • 2. 引っ越し後の生活費も考慮
    新生活には家具・家電・カーテンなど、意外とお金がかかります。
  • 3. ランニングコストも忘れずに
    固定資産税、修繕積立金など、住み始めてからの費用も計画に入れましょう。

住宅ローンの種類と選び方

金利タイプの特徴を理解して、あなたに最適なローンを選びましょう

固定金利
1.3-1.8%(2025年1月時点)
全期間金利が変わらない

35年間ずっと同じ金利。毎月の返済額が変わらないので、家計簿をつけるのが楽。雨の日も晴れの日も傘代が同じようなもの。

メリット

  • 返済額が一定で計画を立てやすい
  • 金利上昇リスクがない

デメリット

  • ×変動金利より0.7〜1.2%高い
  • ×金利下降の恩恵を受けられない

こんな人におすすめ:金利上昇を心配したくない人

変動金利
0.3-0.6%(2025年1月時点)
市場金利に連動して金利が変動

半年ごとに金利が見直される。ガソリン価格のように上下する金利。今は安いけど、バブル期は4.5%まで上がった経験も。ジェットコースターに乗る覚悟が必要。

メリット

  • 固定金利(1.3-1.8%)より0.7-1.2%低い0.3-0.6%
  • 金利下降の恩恵を受けられる

デメリット

  • ×金利上昇リスクがある
  • ×返済額が変わる可能性

こんな人におすすめ:金利動向をチェックできる人

固定金利選択型
0.5-1.2%(2025年1月時点)
一定期間固定、その後選択

最初の3年、5年、10年は固定金利。その後、固定か変動かを選び直せる。携帯の2年縛りのような仕組みで、期間が来たら乗り換えを考える感じ。

メリット

  • 向こう3年、5年、10年間の返済額を固定
  • 期間終了後に選択可能

デメリット

  • ×期間終了後に金利が平均0.5〜1.0%上昇
  • ×選択手続きに手数料5,400円

こんな人におすすめ:向こう3〜10年間の返済額を固定したい人

金利タイプ選びのポイント

固定金利が向いている人

  • • 安定志向で金利上昇が心配
  • • 返済計画を確実に立てたい
  • • 金利動向をチェックしたくない

変動金利が向いている人

  • • 繰り上げ返済を積極的に行う
  • • 金利上昇時に対応できる余裕資金がある
  • • 短期間での完済を目指している

使える補助金・税制優遇

国や自治体の支援制度を活用して、賢く住宅を取得しましょう

こどもエコすまい支援事業
最大100万円
2025年度内

主な条件

  • 子育て世帯(18歳未満の子)または若者夫婦世帯(夫婦いずれかが39歳以下)
  • ZEH住宅・認定住宅(魔法瓶のような高断熱の家)
  • 省エネ性能等の基準を満たす(電気代が従来の半分になる家)
地域型住宅グリーン化事業
最大150万円
年度内

主な条件

  • 長期優良住宅・認定低炭素住宅
  • 地域の中小工務店で建築
  • 木造住宅
住宅ローン減税
最大455万円(13年間)
2025年12月まで

主な条件

  • 住宅ローンを利用
  • 合計所得金額2,000万円以下(年収約2,195万円)
  • 床面積50㎡以上
補助金活用のポイント

申請前の準備

  • • 早めの情報収集と準備
  • • 必要書類の事前確認
  • • 建築会社との情報共有
  • • 複数制度の併用可能性チェック

注意点

  • • 予算上限に達すると終了
  • • 年度をまたぐ場合の継続性
  • • 着工前申請が必要な場合あり
  • • 性能証明書等の取得費用

資金計画のステップ

無理のない資金計画を立てるための段階的なアプローチ

STEP 1
現状把握
収入・支出・貯蓄の整理
STEP 2
借入可能額算定
返済負担率を考慮した上限設定
STEP 3
総予算決定
頭金・諸費用を含めた総額
STEP 4
ローン選択
金利タイプと借入先の決定
STEP 5
事前審査
仮審査で借入れの確認
住宅ローンのリスクと対策

起こりうるリスク

  • 金利上昇リスク:変動金利の場合、返済額が増加
  • 収入減少リスク:転職、病気、リストラなど
  • 物価上昇リスク:生活費増加で返済が困難に
  • 売却価格下落リスク:ローン残高が売却価格を上回る

安心のための対策

  • 団体信用生命保険:必ず加入(がん特約も検討)
  • 返済負担率を抑える:年収の25%以内が安全圏
  • 繰り上げ返済の活用:余裕資金で元本を減らす
  • ペアローンの注意:離婚リスクも考慮する

大丈夫です!適切な返済計画と保険加入で、ほとんどのリスクは回避できます。 無理のない範囲で借り入れれば、安心して返済を続けられます。

年代・ライフステージ別の資金計画

あなたの状況に合わせた最適な資金計画をご提案

20代・30代前半
新婚・第一子誕生前後

資金計画のポイント

  • 35年ローンをフル活用(月々の返済を抑える)
  • 頭金は最小限(10%)でも検討可能
  • 親からの援助活用(贈与税非課税枠)
  • 変動金利で初期費用を抑える選択も

予算の目安:年収の6〜7倍程度。将来の収入増も見込んで計画OK

活用したい制度
  • こどもエコすまい支援事業(最大100万円)
  • 住宅ローン減税(最大455万円)
30代後半・40代
子育て真っ最中

資金計画のポイント

  • 教育費との両立を最優先に計画
  • 固定金利で返済額を安定させる
  • ボーナス払いは慎重に(0〜20%)
  • 繰り上げ返済用の余力を確保

予算の目安:年収の5〜6倍以内。教育費ピーク時も考慮

注意点
  • 大学進学費用(1人500万円)を別途確保
  • 返済負担率は年収の25%以内が安全
50代以降
老後資金との両立期

資金計画のポイント

  • 定年までの完済を目指す(期間短縮)
  • 退職金での一括返済も検討
  • 老後資金は別途2,000万円確保
  • リフォーム費用も計画に含める

予算の目安:年収の4〜5倍以内。退職金は老後資金優先

注意点
  • 返済期間は定年-5年を目安に
  • メンテナンス費用を多めに見積もる

見落としがちな想定外費用

見積もりに含まれていないことが多い追加費用をすべて公開

建築関連の想定外費用
  • 1. 地盤改良工事50〜200万円
  • 2. 残土処分費用10〜30万円
  • 3. 水道引込工事30〜100万円
  • 4. 電柱移設費用15〜50万円
  • 5. 境界確定測量30〜60万円
  • 6. 既存建物解体費100〜200万円
  • 7. 地中埋設物撤去20〜100万円
  • 8. 擁壁工事100〜300万円
  • 9. 道路後退費用50〜150万円
  • 10. 仮設工事追加10〜30万円
設備・オプション関連
  • 1. 外構工事100〜300万円
  • 2. カーテン・ブラインド30〜80万円
  • 3. エアコン(全居室)50〜150万円
  • 4. 照明器具20〜50万円
  • 5. 網戸・シャッター20〜40万円
  • 6. TV・ネット配線10〜30万円
  • 7. 太陽光発電追加100〜200万円
  • 8. 床暖房追加50〜100万円
  • 9. 造作家具30〜100万円
  • 10. 外部収納・物置10〜50万円
生活関連の初期費用
  • 1. 引っ越し費用10〜30万円
  • 2. 仮住まい費用月10〜20万円
  • 3. 家具新調費用50〜200万円
  • 4. 家電買い替え30〜100万円
  • 5. 火災・地震保険年20〜40万円
  • 6. 不動産取得税0〜50万円
  • 7. 登記費用30〜60万円
  • 8. 水道加入金10〜30万円
  • 9. 町内会費等年1〜5万円
  • 10. 固定資産税年10〜20万円
想定外費用の総額

最大800万円以上

建物本体価格とは別に、これだけの費用が発生する可能性があります。

対策:総予算の15〜20%を予備費として確保しておくことが重要です。 事前に詳細な現地調査を行い、必要な工事を洗い出しましょう。

引っ越し費用の完全ガイド

距離別・家族構成別の引っ越し費用目安
家族構成同一市内
(〜15km)
同一県内
(〜50km)
隣接県
(〜200km)
遠距離
(500km〜)
単身(1R〜1LDK)3〜5万円4〜7万円6〜10万円8〜15万円
2人家族(2LDK)6〜10万円8〜12万円10〜18万円15〜25万円
3人家族(3LDK)8〜12万円10〜15万円15〜25万円20〜35万円
4人以上(4LDK〜)10〜15万円12〜20万円20〜35万円30〜50万円

※通常期(5〜2月)の料金目安。3〜4月の繁忙期は1.5〜2倍になる場合があります

追加料金が発生する項目
  • 梱包資材+1〜3万円
  • エアコン着脱+1.5万円/台
  • ピアノ運搬+2〜5万円
  • 車・バイクの陸送+3〜10万円
  • 不用品処分+1〜5万円
  • 階段作業(3階以上)+1万円/階
引っ越し費用を抑える10のコツ

時期・タイミング

  • 1. 繁忙期(3〜4月)を避ける
  • 2. 平日に引っ越しする
  • 3. 月末・月初を避ける
  • 4. 早朝・夕方便を利用
  • 5. 閑散期(11〜1月)を狙う

準備・工夫

  • 6. 不用品は事前に処分
  • 7. 自分で荷造り・荷解き
  • 8. 複数社から見積もり取得
  • 9. 段ボールは自分で調達
  • 10. 小物は自家用車で運搬

これらの工夫で引っ越し費用を30〜50%削減できる可能性があります!

新生活準備費用の完全見積もり

必需品(最優先)
総額:80〜150万円

大型家電

  • 冷蔵庫(400L)15〜25万円
  • 洗濯機(ドラム式)15〜25万円
  • エアコン(3台)30〜60万円

カーテン・ブラインド

  • リビング・寝室15〜30万円
  • 子供部屋・その他10〜20万円

照明器具

  • 各部屋の基本照明5〜15万円
快適品(次に準備)
総額:50〜100万円

家具

  • ダイニングセット10〜30万円
  • ソファ10〜25万円
  • ベッド(家族分)15〜40万円

収納

  • 収納家具・棚10〜20万円
  • クローゼット用品3〜8万円
あると便利(余裕があれば)
総額:30〜80万円

家電

  • テレビ(大型)10〜30万円
  • 空気清浄機3〜8万円
  • 食洗機8〜15万円

エクステリア

  • 物置・倉庫5〜20万円
  • ガーデン用品5〜15万円
新生活準備費用の総額

総額:160〜330万円

必需品だけでも最低80万円は必要。快適な生活を始めるには200万円程度の準備が理想的です。

節約のコツ:・必需品から順番に揃える ・セール時期を狙う(新生活応援セール等) ・まとめ買いで割引交渉 ・実家から譲り受けられるものは活用