最終更新日: 2025年01月10日
予算オーバーで学んだ大切なこと
失敗談予算管理追加工事地盤改良
地盤改良費用600万円が想定外。見積もりの甘さと、追加オプションの積み重ねで大幅な予算オーバーに。
この失敗から学んでほしいこと:
私たちと同じ失敗をしないために、この体験談では具体的な金額と原因を包み隠さず公開します。 特に地盤改良費用は、土地購入前の調査で回避できる可能性があります。
私たちと同じ失敗をしないために、この体験談では具体的な金額と原因を包み隠さず公開します。 特に地盤改良費用は、土地購入前の調査で回避できる可能性があります。
基本情報
場所大阪府豊中市
家族構成40代夫婦+子供1人(中学生)
土地・建物40坪・延床35坪
予算/実際3,000万円→3,800万円
工期1年6ヶ月(3ヶ月延長)
施工会社地元工務店B社
予算オーバーの詳細内訳(総額800万円超過)
地盤改良工事
+600万円軟弱地盤が判明し、柱状改良工法(深さ8m×45本)が必要に。 当初は表層改良50万円で見積もっていたため、550万円の追加。
専門家の指摘:この地域は河川跡で軟弱地盤が多い。近隣データを調べれば予測可能だった。
オプション・仕様変更
+150万円- • キッチングレードアップ:+40万円
- • 床暖房追加(LDKのみ):+35万円
- • 外壁材変更(サイディング→タイル):+50万円
- • 照明・カーテン:+25万円
その他の追加費用
+50万円- • 外構工事の追加:+20万円
- • 仮住まい期間延長(3ヶ月):+18万円
- • 諸費用の増加:+12万円
追加費用合計+800万円
なぜ失敗したのか - 原因分析
原因1:地盤調査のタイミングミス
土地購入後に地盤調査を実施。購入前なら別の土地を選ぶこともできた。
正しい手順:
- 1. 土地の購入申し込み(手付金支払い前)
- 2. 地盤調査の実施(売主の許可を得て)
- 3. 調査結果を見て購入判断
- 4. 問題なければ本契約
原因2:見積もりの甘さ
「これくらいで収まるだろう」という楽観的な見積もり。詳細な内訳確認を怠った。
見落としポイント:
- • 外構工事が別途見積もりだった
- • 照明・カーテンが含まれていなかった
- • 地盤改良は「別途実費」の記載を見逃した
- • オプション単価に工事費が含まれていなかった
原因3:予備費の不足
総予算の5%しか予備費を見ていなかった。実際は15-20%必要だった。
適切な予算配分:
本体工事費70%
付帯工事費15%
予備費15%以上
地盤専門家による解説:
大阪平野は淀川水系の沖積平野で、特に豊中市の一部は軟弱地盤エリアです。 地盤調査の結果、N値(地盤の硬さ)が3以下の層が8mまで続いていたため、 柱状改良が必要でした。
費用を抑える方法:
1. 土地購入前に近隣の地盤データを確認(市役所で閲覧可能)
2. スウェーデン式サウンディング試験を事前実施(5万円程度)
3. 地盤保証付きの土地を選ぶ
4. パイルド・ラフト基礎など、他の工法も検討
大阪平野は淀川水系の沖積平野で、特に豊中市の一部は軟弱地盤エリアです。 地盤調査の結果、N値(地盤の硬さ)が3以下の層が8mまで続いていたため、 柱状改良が必要でした。
費用を抑える方法:
1. 土地購入前に近隣の地盤データを確認(市役所で閲覧可能)
2. スウェーデン式サウンディング試験を事前実施(5万円程度)
3. 地盤保証付きの土地を選ぶ
4. パイルド・ラフト基礎など、他の工法も検討
予算オーバーへの対処法
実際に行った対処
- 住宅ローンの増額申請:年収証明書を再提出し、500万円の増額承認を得た
- 両親からの援助:住宅取得資金贈与の非課税枠(1,000万円)を活用し、300万円の援助
- 仕様の見直し:2階の床暖房をキャンセル、外構を最小限にして50万円削減
その後の影響
- 月々の返済額:8万円→10.5万円に増加。家計を見直して何とか対応
- 老後資金への影響:完済時期が5年延びて65歳に。退職金での一括返済を検討中
失敗の中でも良かったこと
予算オーバーは痛手でしたが、地盤改良をしっかり行ったおかげで、 安心して暮らせる家になりました。手抜き工事で後から問題が出るより良かったと思います。
- 地震の際も全く問題なく、不同沈下の心配もない
- 地盤保証30年付きで、資産価値も維持
- 工務店が誠実に対応してくれ、信頼関係を築けた
これから建てる方への切実なアドバイス
最重要:地盤調査は必ず土地購入前に!これだけは絶対に守ってください。
1. 予算は「最大値」で考える
「3,000万円で建てたい」なら、ローンは3,500万円まで組めるか確認。 予備費15%は必須。オプション費用も1.5倍で計算する。
2. 相見積もりは「同条件」で
各社で含まれる項目が違う。エクセルで項目を統一して比較。 「一式」表記は必ず内訳を確認。
3. 契約書の「別途」に注意
「別途工事」「実費精算」の文字を見つけたら、必ず上限金額を確認。 できれば上限を契約書に明記してもらう。
4. 専門家への相談は惜しまない
建築士やFPへの相談料(5-10万円)をケチって、 800万円の失敗をした私が言うのも何ですが...プロの意見は貴重です。